その方のことを私は会長と呼んでいました。会長は広告業の会社勤務から独立され、不動産業で財をなしました。
80歳の手前で、私と一緒に小さな会社を設立し、企業のお手伝いの仕事を始めました。
5年に満たないくらいの活動期間でしたが、私のそれまでの50年の人生では学べなかったことを学びました。
このブログでは、私が会長から学んだこと、そしてそれをどう活かしてきたか、ということを書こうと思っています。
ある日会長がクライアントの会社の会議に出席することになりました。
それで私は(軽い気持ちで)同席させてほしいと言いました。
そして会議が始まる直前に、会長は(私の甘い気持ちを見抜いて)こう言われたのです。
「君はこの会議で、参加者にどんな影響を与えたいんだ?
ただの傍観者なら、いない方がマシだ!」と。
私は飛び上がるくらいびっくりしました。
私は会長の会議の進め方の技を学んだり、まとめを手伝えばいいというプロらしくない、呑気な気持ちを完全に打ち砕かれました。
全神経を集中し、会議に臨み、進行役でもあり、参加者でもあるつもりで参加しました。
以来、この言葉は、その時の映像シーンとして、私の脳裏にしっかり刻み込まれています。
2人だけで会う時でも、数人、数十人で会うときに必ず思い浮かぶようになりました。
私はこのブログで、会長に教わったことを少しでも自分の言葉でお伝えしたいと思います。
会長が亡くなって、まもなく3年になります。